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むし歯の予防

人は生後6~9カ月頃から乳歯が生え始めます。
3歳頃までには20本の乳歯が生え揃え、6才位から中学生にかけ乳歯から永久歯へと生え替わります。
子どもは大人よりむし歯になり易く、成長とともに大きな変化が起こりますので、子どもの口腔のケアは、その特性を踏まえたうえで親の対応が重要になります。

むし歯の予防

乳歯の特徴

乳歯と永久歯を比較すると、歯の基本のつくりは同じでも、乳歯は永久歯よりむし歯が進行しやすい特徴があります。歯の中心にある歯髄(歯の神経)は、 歯に血液や栄養を送りこむ大切な役目をしており、その周辺を象牙質、エナメル質が層を作って守っています。
乳歯は歯髄が大きく、象牙質やエナメル質は永久歯より薄く柔らかい事が特徴で、むし歯になると直ぐに歯髄まで達してしまします。

乳歯はむし歯になりやすい

生え始めの歯は未完成な状態で唾液の中からカルシウムやリン酸を取り込んで、エナメル質を丈夫に成長させていきます。
乳歯から永久歯に生え変わる時期は、抜けかかってぐらぐらしている乳歯や、生え始めたばかりの永久歯も混在している為に、歯みがきも不十分になりがちです。
乳歯は生え始めから2年、永久歯で約3年間はむし歯にならない様に、磨きやすい歯ブラシを選んだり、磨き方を工夫する必要があります。

乳歯と永久歯の比較

乳歯がむし歯になる原因

こどもの歯(乳歯)がむし歯になるメカニズムは大人の歯がむし歯になるメカニズムと同じです。
歯に歯石(プラーク)が付着し、歯石の中のむし歯菌がエナメル質を溶かす事で発症します。
むし歯菌には、赤ちゃんがお母さんの産道を通って生まれてくる時に感染するケースと、生まれた後で周囲の人から感染する、 いわうる「ミュータンス菌」が存在します。
ミュータンス菌は、大体1歳7ヶ月から2歳7ヶ月くらいの間に、周囲の大人の唾液を介して感染するといわれています。
離乳期には大人が食べ物を咬んで与えたり、大人が使ったスプーンで食べ物を与えたりする事で感染に繋がります。
日本の大人は90%がミュータンス菌に感染しているといわれています。
口移しで食べ物を与えるなどの行為は控える事が大切です。

ミュータンス菌

乳歯のむし歯は治療が必要

乳歯はやがて永久歯に生え変わりますが、むし歯になった乳歯は
生え変わる永久歯に悪い影響を与えますので治療が必要です。

  • ・生え変わる永久歯もむし歯になる事もある
  • ・乳歯がむし歯で抜けると永久歯のスペース不足を招き、永久歯の歯並びが悪くなる事がある他、十分な咀嚼が出来なくなる為、顎の成長も不十分となる事があります。
  • ・歯並びが悪くなると、プラークを落としにくくなる為、むし歯や歯周病になり易くなる。

フィンランド式 むし歯予防に大切な5つのポイント

○正しい食生活 ○フッ素塗布 ○歯みがき
○歯科検診 ○キシリトール

幼児のむし歯 歯みがき

○正しい食生活

3度の食事を正しくとる事は重要な事ですが、いつもおやつを食べたりジュースを飲んだりしている「だらだら食べ」は、 子どもの口腔内を常に酸性状態にし、歯からミネラルが溶け出し「脱灰」が始まります。
これがむし歯の始まりですが、食後しばらくすると唾液が口の中を中和してくれ、歯は「再石灰化」され修復されます。
だらだら食べは口の中を中和する事が出来ないので直ぐにむし歯になります。

○フッ素塗布

ミネラルの一種で歯質を強化します。
むし歯菌の働きを抑制する働きがあり、うがいができるようになったら、 フッ素入りの歯みがき剤を使い始めて下さい。
2~15歳頃までは歯科医院で定期的に高濃度のフッ素塗布を行うとさらに予防ができます。

○歯みがき

むし歯予防のためには歯みがきは基本中の基本です。
むし歯の予防は、乳歯がエナメル質を丈夫にするために唾液からミネラルを取りこんだり、フッ素で歯質を強化したりする必要がありますが、 歯みがきをしていない汚れた歯では、ミネラルが十分に吸収されず、十分なフッ素の効果も期待できません。

○歯科検診

当院では、歯のみがき方や食生活を指導をしています。
親では気づかないような初期のむし歯も早期に発見出来ます。初期段階であれば、 歯を削らず、歯みがきを念入りに行うことで、むし歯部分を修復することも可能です。
1歳半健診や3歳児健診の時に、歯の集団健診を実施している自治体も多いようです。
保育園などでも、定期的にむし歯のチェックはしてもらえますが、それだけでは不十分な場合があります。
定期的に健診を受ける事をお奨め致します。

○キシリトール

天然素材の甘味料で、むし歯菌のなかでも特に悪玉のミュータンス菌の活動を抑えたり、唾液の分泌を促す働きがあります。
キシリトール入りのガムを毎食後3回、5分以上噛むのが理想です。
毎日実行することが難しければ、週2~4回程度、噛むだけでも効果が期待できます。
キシリトールを2年間、継続して摂取し続けると、その人の生涯の口腔内の環境が改善されるというデータもあるようです。

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